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歯科技工士の歴史 どんなルーツと変遷があるの?

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歯科技工士は、歯の治療に必要な入れ歯や差し歯などを作るのが仕事です。これらの技術は近年になって開発されたものばかりでなく、歴史上でも工夫を凝らした技工物が歯の治療に使われてきました。歯の不具合は昔の人でも起きたであろうことは容易に想像できます。そうしたなかで歯科技工士の前身となる人々の活躍があり、時代の変化や技術の蓄積を経て今に至るのです。

ここでは歯科技工士の歴史について紹介します。歯科技工士にはどんなルーツがあるのでしょうか。

 

江戸時代

この頃の歯科技工を支えていたのは仏師(仏像彫刻家)たちです。大名や身分の高い人の求めに応じて硬く丈夫なツゲの木を彫刻して入れ歯作りを行うようになり、日本独自の木床義歯(木製の入れ歯)が作られるようになりました。

下の図は本校卒業生の先祖がつけていたとされるもので、画像口蓋部が木で、歯は石でできています。

 

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口の中に手を入れて、手探りでかたちをとらえ、木を削って作っていったそうです

やがて仏像彫刻の仕事が減って入れ歯作りが仏師の仕事の中心になると、入れ歯細工職と呼ばれる専門職になっていきました。江戸時代に作られた入れ歯は、現代のものと比べても遜色ない作りとなっており、この頃すでに技術が確立していたと考えられます。

当時の先進国であるヨーロッパで初めて入れ歯が考案されたのは、これより遅れること200年以上のちの19世紀初頭ですので、日本は入れ歯先進国だったと言えるでしょう。

  

明治以降

海外から外国人歯科医師が多く来日するようになったり、あるいは日本人が外国に留学して歯科医術を学び日本に持ち帰ったりすることで、日本に近代歯科医療が伝わりました。同時に歯科技工についても彼らから多くを学び、技術の向上が図られることになりました。

 

歯科技工士の養成ですが、かつて歯科技工は、歯科医師に弟子入りした歯科医師志望者がその見習い期間中に行う仕事とされていました。しかし大正2年に「歯科医師試験の受験者は、歯科医学校卒業者に限る」と決まったため歯科医師見習いがいなくなってしまい、あらためて歯科技工を担当する人材が必要となったため、

・大正10年 民間病院である愛歯社が、歯科技工士の養成を開始

・昭和4年 東京高等歯科医学校(現:東京医科歯科大学口腔保健工学専攻)が、「歯科技工手養成科」を設ける

その他の歯科技工士養成所も、本格的な教育を行うようになっていきました。

そして歯科技工所の増加に伴いその法制が問題となってきた為、歯科技工業者は昭和18年に「日本歯科技工士連盟(現:日本歯科技工士会)」を結成、歯科技工制度の法制化を求める運動を展開するに至ります。

 

戦後の動き

戦後になって歯科医療従事者に関する法整備がなされました。

・昭和23年 歯科医師法を制定

・昭和23年 歯科衛生士法を制定

・昭和30年 歯科技工法(現:歯科技工士法)を制定

この歯科技工法の制定により歯科技工士の資格が定められ、歯科技工の業務が適正に運用されるよう規律されるようになりました。

 

その後さらに歯科技工士の重要性が増し、

・昭和57年 歯科技工士の免許権者が都道府県知事から厚生大臣に移管

・平成6年 法律の題名が「歯科技工法歯科」から「歯科技工士法」に改称

またこの年から、歯科技工士になるための国家試験資格に「文部大臣(当時)が指定した歯科技工学校を卒業した者」という項目が加わります。これを機に大学や短大にも歯科技工士養成機関が開設されるようになりました。

 

その後も歯科技工士法は、現在に至るまで数回にわたり一部改正をしています。

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歯科技工士の仕事は古くから必要とされる仕事であったことがわかります。そしてこれからも社会において必要とされる仕事であることは確かです。

歯科医療は歴史を見ても技術の伝承がなされ、目覚ましい進化を経てきました。歯科技工士においても同様に時代によって求められるニーズに応え、技術革新を遂げてきたのです。

近年ではCAD/CAM(コンピュータによる加工技術)を始めとするデジタル化や、技工物の制作に使用する新素材の開発が進展しています。

世のなかの人が健康でいられるように、という思いは未来永劫変わらないものです。

そして、世界中の人にとって口、歯は大切なものです。

技工物を作る歯科技工士は、いつの時代でも世の中で広く必要とされる仕事なのです。

 

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