歯科技工士対談

人とかかわる仕事だから、きれいな歯並びになりたくて

——河野 花絵さん

西山

河野さんは歯に矯正の器具をつけていますね。治療を始めて今どのくらいですか？

河野

１年ちょっとです。上の前歯が全体的に出ていて、下の前歯はガチャガチャで歯の高さも不揃いなのがずっと気になっていました。学校の仕事は人に接することが多いので、歯並びはきれいなほうがいいと思って矯正を始めることにしました。

西山

現代人の顎の大きさは昔に比べて小さくなってきているのに歯の大きさは変わらないので、歯が生えるスペースが足りなくて歯並びが乱れてしまうんですよ。

河野

確かに！私が担当している学生も顔型が逆三角形で顎がすっきりしている人が多いです。私自身もまず上下左右の歯を１本ずつ抜いてスペースを作って、今はその隙間をつめながら歯ならびを整える治療を受けています。

歯並びは見た目だけじゃなく、全身の健康にもかかわります

——西山 輝さん

西山

河野さんがつけているのはマルチブラケットといって、弾力性のあるワイヤーを使って多くの歯を同時に色々な方向へ動かせる器具ですね。でも矯正に使う器具は他にもたくさん種類があって、僕たち歯科技工士はこんなのを作っているんですよ。見てみてください。

河野

すごいカラフルできれい！ワイヤーが迷路みたいになっていますね（笑）

西山

こういうものは子供が使うことが多いので、喜んでもらえるように好きな色で作ったり、ラメやキャラクターのシールを入れて作ることもあります。複雑に見えるワイヤーにも、それぞれ役割があるんですよ。

河野

子供の気持ちまで考えているなんて奥深い！

西山

きちんと装置を使ってもらって歯並びが整うと、見た目が良くなるだけでなく歯磨きもしやすくなるので、将来歯を失うリスクが低くなります。そして良く噛んで食べられるようになれば、全身の健康にもつながります。

河野

私は、矯正は見た目がきれいになるということにワクワクして、それ以外はあまり考えていませんでした。

西山

もちろん見た目が美しくなれば自信が持てて、メンタル面でも良い影響があります。河野さんも器具が外せるまでもう少しかかりますが、理想の歯ならびを目指して頑張ってくださいね！